建設業許可を新規に取得したいときには、行う工事の種類によってどの業種の許可を取得しなければいけないのかを判断する必要がありますが、この記事では消防施設工事業の許可を取得する際の手続きについて解説します。
消防施設工事業に該当する工事
以下のような工事を500万円以上(税込)で請け負う場合には、一般建設業許可の消防施設工事業の許可を、4,000万円以上(税込)で請け負う場合には特定建設業許可の消防施設工事業の許可を取得する必要があります。
- 屋内消火栓設置工事
- スプリンクラー設置工事
- 水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体又は粉末による消火設備工事
- 屋外消火栓設置工事
- 動力消防ポンプ設置工事
- 火災報知設備工事
- 漏電火災警報器設置工事
- 非常警報設備工事
- 金属製避難はしご
- 救助袋
- 緩降機
- 避難橋又は排煙設備の設置工事
建設業許可:消防施設工事業の許可要件
消防施設工事業の許可を取る際には、大きく分けて6つの要件が定められていて、これらをすべてクリアしていれば許可を取得することができます。
その6つの要件とは、経営管理者、専任技術者、財産的基礎、誠実性、欠格要件、社会保険への加入です。
詳しくは、「建設業許可の要件徹底解説」をご参照ください。
一般建設業の専任技術者要件
専任技術者となるためには要件があり、下記の3つのうちいずれかを満たすことが必要です。
- 許可を受けようとする業種について、10年以上の経験がある
- 高等学校又は中等教育学校の所定の学歴+5年以上の実務経験、もしくは大学又は高等専門学校の所定の学歴+3年以上の経験がある
- 一定の資格がある
ここでは、3の要件を満たす資格について、紹介します。
一般建設業の消防施設工事業の専任技術者となれる資格
一般建設業の許可において、水道施設工事業の専任技術者となれる資格は下記の通りです。
- 消防法の甲種消防設備士
- 消防法の乙種消防設備士
特定建設業の専任技術者要件
消防施設工事業(特定建設業)の専任技術者になれるのは、下記の者です。
1.一般建設業の要件3に該当する人で、更に元請として4,500万円以上(消費税込)の工事について2年以上指導監督的な実務経験を有する人
2,国土交通大臣が、1・2に掲げる人と同等以上の能力を有すると認めた人。
建設業許可:審査期間
建設業許可の審査期間は、知事許可ですと約1か月、大臣許可ですと約2か月です。
ただ、この審査期間は、行政機関の状況や補正の有無などによって伸びることがありますので、可能な限りスケジュールには余裕を持って手続きをとることをお勧めしております。
なお、書類を提出したと言っても審査期間中はまだ建設業許可を取得できたわけではありませんので、500万円以上の工事請負契約を行うことはできませんのでご注意ください。
建設業許可:許可が出たあと
建設業許可が出たあとは、建設業許可業者としての各種義務を負うことになります。
- 変更の届け出の義務
- 標識の掲示
- 帳簿の備付けや保存
- 営業に関する図書の保存義務
- 契約締結に関する義務
- 工事現場における施工体制の義務
- 下請け代金の支払い期日に関する義務
などが生じます。
また、許可の有効期限は5年間ですので、許可が切れる前に更新の手続きをとらなければなりません。
決算変更届は、事業年度終了から4か月以内に決算変更届を行はなければなりません。
当事務所に建設業許可の新規取得手続きをご依頼くださり、許可取得後に顧問契約を締結していただいたお客様には、必要な手続きのご案内などを随時行い、手続き漏れのリスクを最小限におさえております。
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建設業許可/一般/新規/知事 | 165,000円(税込) |
建設業許可/一般/新規/大臣 | 176,000円(税込) |